ただメタボ対策のためでなく-自転車で銭湯めぐり
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「ツール・ド・銭湯2009」第29ステージは台風一過の9月1日(火)、国分寺市の「孫の湯」。
孫の湯は府中街道の東恋ヶ窪五丁目交差点から東に伸びるやや狭い道を300メートルほど進んだところにある。最寄駅は西武国分寺線の恋ヶ窪駅。駅から約0.8km、徒歩10分といったところか。
孫の湯の建物は立派な破風造りである。古いものに違いないが外観はきれいだ。近年改修されたのかも知れない。左隣は八百屋、肉屋、自転車屋が並んでおり、右隣には飲食店が並んでいる。これら両隣の建物も同様に古く、この風景は数十年前からほとんど変わっていないと思われる。
しかし通りの向かいはファミレスであり、そしてその先の連雀通りにはドラッグストアが見える。府中街道にはイトーヨーカドーやサイクルベースあさひなどたくさんの店舗が連なっている。孫の湯がある一角は、この商業開発にあっても手付かずのまま取り残されたように存在している。
ここに写っている自転車はおそらく常連さんのもの
暖簾は屋号と温泉マークのもの。たたきは広く、ご覧のように自転車を置いても邪魔にならない。
下足箱は木札の松竹錠。扉の上のすりガラスにはそれぞれ「男湯」、「女湯」の文字加工が施されている。男湯は左側である。
少し高くなっている伝統的な番台にはおばあさんが座っている。脱衣所内を見回すと、浴室入口の上には江戸の粋を感じさせる絵がいくつか飾られている。また大鏡になっている男女境の上には「18歳未満立入禁止?」の広告。多摩地区の一部の銭湯にあると言われている名物(?)であるが、現物を見るのは初めてだ。
脱衣所は広く、空調が効いている。備付品はいたって簡素。小さな洗面台×1、古いアナログ体重計、石鹸やシャンプーの販売ケース、ドライヤー×1、動作するかどうか怪しいほど古いマッサージチェア×1、中央に小さなテーブルと椅子数脚。高い格子天井からは丸型蛍光灯の照明がぶら下がっている。
ロッカーは浴室入口の対面に10列×4段。ただし、その3分の1ほどは常に施錠状態となっていると思われる。大きさは3:4型のみ。脱衣カゴも用意されている。
浴室に入ってまず目を見張るのは、奥壁と男女境壁が岩であることだ。奥壁は岩の中に関係者専用の扉があり、まるで洞窟への入口みたいだ。岩の高さは3メートルほどはあるように見え、他の銭湯ならペンキ画があるべき場所も岩で覆われている。境壁の岩の上には、男女の境界線上に五重の塔と灯篭が建っている。
浴槽は奥壁ではなく境壁沿いに配置されている。2槽あって、脱衣所側の槽は4~5人がゆったり入れる大きさで、ジェット水流の噴出口が2人分ある。湯温計は45~46°Cを指していたが体感上は「ちょっと熱めかな」という程度。だが常連さんたちはやたら注水していた。
奥壁側にあるもう1槽はバイブラ深湯。深湯とはいっても隣の槽よりも少し深い程度。大きさは3人分ほど。中心部にあるバイブラ噴出口から泡が立ちのぼっている。湯温計はないが隣の槽と同じ温度に感じた。なお、サウナや水風呂はない。
桶は一般に売られているもの。椅子は「п」を倍角にしたような形のものだ。カラン配置はまず境壁側に2か所。ただし境壁に直付けではなくて、境壁と垂直(出入口と平行)に壁が突き出ていて、ここにカランが2か所付いている。
島カランが1つあり、片面に6か所、両面で12か所だが、なんと浴室の奥側には島の長さではなく幅となる面にさらに1か所設けられている! つまり、利用者が三方から見合う配置になっているのだ。
そして外壁直付けの7か所があるので、カラン数は全部で22ということになる。シャワーヘッドがあるのは境壁と外壁の9か所。島カランには鏡も付けられていない。シャワーブースは外壁側に1か所ある。
クルマは孫の湯の入口前に停めていいようだが、スペースは3~4台分ほどである。自転車置き場は特に指定されていないが、入口周辺に置くことになるだろう。スタンドレス車は左のコインランドリーのあたりに立てかけられると思う。
9月9日(水)~11日(金)は休業とのこと。ご注意を。
今回はシャワーヘッドも鏡もない島カランを使用してみた。シャワーヘッドはなくても大丈夫だが、鏡がないとヒゲを剃るときにちょっと困る。顎や頬はそんなに難しくないが、口のまわりやモミアゲの近くとなると、どこまで剃るか、今どんなふうになっているか、まさに手探りだ。
昔ながらの銭湯には不便なところもあるが、歴史から醸し出される雰囲気はそれを補って余りある。この雰囲気こそが番台式銭湯の最大のセールスポイントだと思うのだがあまり理解されないだろうなぁ。
あとで脱衣所の大鏡で確認したが問題なく剃れていた。やればできるものだ。でも念のため小さな鏡を銭湯めぐりセットに加えることにしよう。
孫の湯 (国分寺1番)
東京都国分寺市東恋ヶ窪2-24-1
042-321-1174
営業時間 16:00~21:00
定休日 水曜
大きな地図で見る
孫の湯は府中街道の東恋ヶ窪五丁目交差点から東に伸びるやや狭い道を300メートルほど進んだところにある。最寄駅は西武国分寺線の恋ヶ窪駅。駅から約0.8km、徒歩10分といったところか。
孫の湯の建物は立派な破風造りである。古いものに違いないが外観はきれいだ。近年改修されたのかも知れない。左隣は八百屋、肉屋、自転車屋が並んでおり、右隣には飲食店が並んでいる。これら両隣の建物も同様に古く、この風景は数十年前からほとんど変わっていないと思われる。
しかし通りの向かいはファミレスであり、そしてその先の連雀通りにはドラッグストアが見える。府中街道にはイトーヨーカドーやサイクルベースあさひなどたくさんの店舗が連なっている。孫の湯がある一角は、この商業開発にあっても手付かずのまま取り残されたように存在している。
ここに写っている自転車はおそらく常連さんのもの
暖簾は屋号と温泉マークのもの。たたきは広く、ご覧のように自転車を置いても邪魔にならない。
下足箱は木札の松竹錠。扉の上のすりガラスにはそれぞれ「男湯」、「女湯」の文字加工が施されている。男湯は左側である。
少し高くなっている伝統的な番台にはおばあさんが座っている。脱衣所内を見回すと、浴室入口の上には江戸の粋を感じさせる絵がいくつか飾られている。また大鏡になっている男女境の上には「18歳未満立入禁止?」の広告。多摩地区の一部の銭湯にあると言われている名物(?)であるが、現物を見るのは初めてだ。
脱衣所は広く、空調が効いている。備付品はいたって簡素。小さな洗面台×1、古いアナログ体重計、石鹸やシャンプーの販売ケース、ドライヤー×1、動作するかどうか怪しいほど古いマッサージチェア×1、中央に小さなテーブルと椅子数脚。高い格子天井からは丸型蛍光灯の照明がぶら下がっている。
ロッカーは浴室入口の対面に10列×4段。ただし、その3分の1ほどは常に施錠状態となっていると思われる。大きさは3:4型のみ。脱衣カゴも用意されている。
浴室に入ってまず目を見張るのは、奥壁と男女境壁が岩であることだ。奥壁は岩の中に関係者専用の扉があり、まるで洞窟への入口みたいだ。岩の高さは3メートルほどはあるように見え、他の銭湯ならペンキ画があるべき場所も岩で覆われている。境壁の岩の上には、男女の境界線上に五重の塔と灯篭が建っている。
浴槽は奥壁ではなく境壁沿いに配置されている。2槽あって、脱衣所側の槽は4~5人がゆったり入れる大きさで、ジェット水流の噴出口が2人分ある。湯温計は45~46°Cを指していたが体感上は「ちょっと熱めかな」という程度。だが常連さんたちはやたら注水していた。
奥壁側にあるもう1槽はバイブラ深湯。深湯とはいっても隣の槽よりも少し深い程度。大きさは3人分ほど。中心部にあるバイブラ噴出口から泡が立ちのぼっている。湯温計はないが隣の槽と同じ温度に感じた。なお、サウナや水風呂はない。
桶は一般に売られているもの。椅子は「п」を倍角にしたような形のものだ。カラン配置はまず境壁側に2か所。ただし境壁に直付けではなくて、境壁と垂直(出入口と平行)に壁が突き出ていて、ここにカランが2か所付いている。
島カランが1つあり、片面に6か所、両面で12か所だが、なんと浴室の奥側には島の長さではなく幅となる面にさらに1か所設けられている! つまり、利用者が三方から見合う配置になっているのだ。
そして外壁直付けの7か所があるので、カラン数は全部で22ということになる。シャワーヘッドがあるのは境壁と外壁の9か所。島カランには鏡も付けられていない。シャワーブースは外壁側に1か所ある。
クルマは孫の湯の入口前に停めていいようだが、スペースは3~4台分ほどである。自転車置き場は特に指定されていないが、入口周辺に置くことになるだろう。スタンドレス車は左のコインランドリーのあたりに立てかけられると思う。
9月9日(水)~11日(金)は休業とのこと。ご注意を。
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今回はシャワーヘッドも鏡もない島カランを使用してみた。シャワーヘッドはなくても大丈夫だが、鏡がないとヒゲを剃るときにちょっと困る。顎や頬はそんなに難しくないが、口のまわりやモミアゲの近くとなると、どこまで剃るか、今どんなふうになっているか、まさに手探りだ。
昔ながらの銭湯には不便なところもあるが、歴史から醸し出される雰囲気はそれを補って余りある。この雰囲気こそが番台式銭湯の最大のセールスポイントだと思うのだがあまり理解されないだろうなぁ。
あとで脱衣所の大鏡で確認したが問題なく剃れていた。やればできるものだ。でも念のため小さな鏡を銭湯めぐりセットに加えることにしよう。
孫の湯 (国分寺1番)
東京都国分寺市東恋ヶ窪2-24-1
042-321-1174
営業時間 16:00~21:00
定休日 水曜
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