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ただメタボ対策のためでなく-自転車で銭湯めぐり
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東京都浴場組合のウェブサイトには「最新銭湯マップ発行後の廃業浴場」という哀しいリストがある。内容は読んで字のごとくのもので、7月9日の更新では84軒が挙げられている。現行の銭湯マップは2007年7月時点でのデータが基になっていると思われるので、84軒/2年=3.5軒/月、つまりほぼ毎週東京都のどこかで銭湯が消えているという計算になる。

そのリストに立川市の羽衣湯が載ってしまった。羽衣湯は6月にやはり東京都浴場組合のウェブサイトで「休業中」と表示され、そのまま廃業となってしまった。

7月22日(水)に美保湯に行ったのにはもう1つ理由があった。羽衣湯の建物だけでも写真に残しておきたかったのだ。そこでこの日、美保湯に行く前に羽衣湯に寄った。

羽衣湯


羽衣湯がある(正確には「あった」と書くべきか)のはJR西国立駅から徒歩3分ほどの場所。周囲は商店や住宅が並び、通りの向こうは市立第六小学校だ。駅に近いこともありクルマや人の往来は少なくない。

羽衣湯に着くと貼り紙があった。

羽衣湯休業の貼り紙


ここには「長期休業」とあるだけなので、ひょっとして営業再開はあり得るのではないかと思ってしまう。自転車で行ける範囲にあり、しかも近いうちに行こうと思っていただけに非常に残念だ。

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「銭湯がなくなるとどのような影響が出るか」ということをちょっと考えてみたのだが、話が変な方向に行ってしまいそうなのでやめた。

わたし個人について言えば、少なくとも二十数年間は銭湯に行かなかったわけだから、銭湯がなくなっても生活するうえでは困らない。酷な言い方だけど。

銭湯に来ている人たちのなかで、自宅に風呂のない人ってどのくらいいるんだろう、と思う。クルマで来ている人もいる。駐車場はあるのに風呂のない家なんてそんなにあるはずがない。

「家の風呂にないものが銭湯にはある」。銭湯に来るのは概ねそういう理由なんだと思う。銭湯は単に身体を洗うだけの場所ではないのだ。

「なくても生活できるけど、なくなってしまったら寂しいもの」。銭湯はそういう位置づけにあるのではないだろうか。


羽衣湯
東京都立川市羽衣町2-31-3


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