ただメタボ対策のためでなく-自転車で銭湯めぐり
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「ツール・ド・銭湯2009」第27ステージは8月25日(火)。今回は特別にスーパー銭湯「おふろの王様 多摩百草店」へ出かけた。
「おふろの王様」は東京建物系列のスーパー銭湯チェーンで、多摩百草店、花小金井店、志木店、港南台店、東久留米店、光が丘店の6店舗がある。このうち花小金井店と東久留米店にはこれまで何度か行ったことがある。
多摩百草店は、帝京大学八王子キャンパス北門の近くに1年ほど前にオープンした新しい店舗であり、訪れるのは今回が初めてである。
聖蹟桜ヶ丘駅前を通って一ノ宮交差点から野猿街道へ入り、中和田交差点(ガストがある)を右折。小さな児童公園の1つ先の丁字路を左に入ると帝京北通りである。この帝京北通り、帝京大学北門に向かって上り坂である。距離はたいしたことないのだが勾配がきつい。3枚あるフロントギヤをインナーに、リアは軽いほうから2枚目、時には一番軽いギヤにしてどうにかシッティングのまま上りきった。頂上から少し下るとおふろの王様多摩百草店の入口がある。
広い駐車場の先に建物が見える。バイク・自転車置き場は建物の右側に用意されている。
玄関を入り、下足箱に靴を入れる。花小金井店、東久留米店の下足箱は100円硬貨を使用するコインリターン式だが、多摩百草店ではコイン不要だ。
受付では会員カードとポイントカードを提示する。会員カードは持っていなくても差し支えないが、持っていれば入浴料などが割引になる。カード発行時に手数料として100円が必要だが年会費なし、有効期限なしなので入会して損はない。
受付ではバーコードが入ったリストバンドを渡される。このバーコードで個人を識別していて、食事やマッサージなどのサービスを利用すると料金がコンピュータで管理され、退館時にまとめて支払うというしくみになっている。このため、自動販売機やマッサージチェアを使用しないのであれば館内で財布を持ち歩く必要はない。
浴室は2階。階段は踏面がすべり止め加工を施した畳で、工夫されている。またエレベータも設置されている。階段を上り切って右が男湯、左が女湯で、それぞれ暖簾が掛かっている。
脱衣所はかなり広い。ロッカーは全部で255箱。001から順に番号が振られている。001~144および217~255は幅約30cm×高さ約50cmのもので、145~216までの72箱は幅約30cm×高さ約80cmの島ロッカーだ。ロッカー番号は指定されないので好きなロッカーを使用してよい。今回はこの島ロッカーを使用したがドイター・スーパーバイクとヘルメットを入れてもまだかなり余裕がある。備付品は浴用品等の自動販売機、ドライヤー(無料)×5、綿棒、ティッシュペーパーなど。珍しいものでは日焼けマシンが置かれていた。
露天部分を含む浴室はスーパー銭湯としては標準的な広さだ。露天風呂の一部には屋根が付いているので雨天でも楽しめる。
男湯には内湯・露天合わせて15種類の風呂がある。ひとつひとつ説明すると長くなりすぎるので名前だけ挙げておくと、(1)寝ころび湯、(2)湯座敷、(3)寝ころび処、(4)高濃度炭酸泉、(5)岩風呂(人工温泉)、(6)岩壷湯、(7)石風呂絹の湯、(8)リラクゼーションバス、(9)ジェットバス、(10)白湯、(11)不感温湯、(12)水風呂、(13)湯ったり腰掛、(14)漢方塩蒸風呂、(15)キングスサウナ。女湯はこれにストロングバスとスーパージェットバスを加えた17種類。
さらに出入り自由、時間無制限の岩盤浴もある。料金は入浴料とは別に、会員700円、一般750円。
カランは壁に13、その壁と背中合わせに11の計24。すべてにハンドシャワーが付いている。規模のわりには少ない気がするが、わたしが行ったときはすいていたので問題はなかった。シャワーブースは1つ。カランのそばにはもちろん私物棚がある。
湯温は内湯の白湯、露天の岩風呂、石風呂絹の湯が40°C、高濃度炭酸泉が38°C、不感温湯が34°Cであった。
第1ステージの「ゆ処 神明湯」のところで「スーパー銭湯は非日常の場であり、街なかの銭湯は地元住人の生活の場である」というようなことを書いた。今回「おふろの王様 多摩百草店」に訪れ、その考えを強くした。
おふろの王様多摩百草店の施設、設備、サービスは素晴らしい。露天風呂からは大きな空が見え、サウナは20人は入れるほど広く、高温サウナの他にも50°Cほどのウェットサウナがある。これが会員なら平日650円で楽しめる。岩盤浴の追加料金700円(会員・平日)もリーズナブルだ。館内のスタッフは作務衣風のユニフォームを着用して雰囲気を醸し出している点も徹底している。食事処や寝転んで休む場所もあるので朝から晩まで丸一日ここで過ごすことだって可能だ。しかも今月の12日より、多摩センター駅および高幡不動駅からの無料送迎バスを毎日運行している。
このコストパフォーマンスは普通の銭湯(以下、単に「銭湯」という)では到底不可能だ。わたしはさまざまな風呂に寛ぎ、食事もし、満足して帰宅した。
だが気になることもある。それは客のマナーである。
たとえば桶には湯が入ったまま、椅子は引き出したままカランを離れるなんてことはおふろの王様多摩百草店に限らずスーパー銭湯では日常茶飯事で、ときには周囲に泡が飛び散ったままのこともある。こんなことは銭湯では見たことがない。
わたしはスーパー銭湯でマナーの良くない人が他の場所でもそうであるとは必ずしも思っていない。つまり銭湯でも同じことをするとは思っていない。日常を忘れさせリラックスさせるというスーパー銭湯の効果が強すぎるのか、きっと公共の場であるという意識が薄れてしまうのだろう。
わたしだってスーパー銭湯や銭湯で他のお客さんにいやな思いをさせているかもしれない。だが銭湯にいるときのほうが周囲に気を配る意識が強いということだけは確実に言える。地元の常連客を中心とした人間関係が形成されている銭湯では「みんなが利用する場所」という感覚が生まれやすく、そのような人間関係のないスーパー銭湯では他の客に無関心になりやすい。おそらくそういうことだと思う。
スーパー銭湯を開放的、個人主義的な空間と捉えると、銭湯は暗黙のルールでもありそうな(実際にあるかもしれない)閉鎖的、集団主義的な場に見える。しかしルール(銭湯独自の雰囲気と言い換えてもいい)を尊重すれば仲間として受け入れてもらえそうな懐の深さも銭湯は持っている。
銭湯がすべての点でスーパー銭湯に劣るとは思わないし、そもそも優劣を考えることがナンセンスなのかもしれないが、「家風呂以外での入浴」自体が非日常的なイベントならスーパー銭湯のほうが満足度が高いのは間違いない。これからもたまには行こうと思う。
おふろの王様 多摩百草店
東京都多摩市和田1352-1
042-311-2603
営業時間 9:00~25:00(最終受付24:00)
入浴料 平日大人650円(会員)、700円(一般)
土・日・祝祭日800円(会員)、850円(一般)
大きな地図で見る
「おふろの王様」は東京建物系列のスーパー銭湯チェーンで、多摩百草店、花小金井店、志木店、港南台店、東久留米店、光が丘店の6店舗がある。このうち花小金井店と東久留米店にはこれまで何度か行ったことがある。
多摩百草店は、帝京大学八王子キャンパス北門の近くに1年ほど前にオープンした新しい店舗であり、訪れるのは今回が初めてである。
聖蹟桜ヶ丘駅前を通って一ノ宮交差点から野猿街道へ入り、中和田交差点(ガストがある)を右折。小さな児童公園の1つ先の丁字路を左に入ると帝京北通りである。この帝京北通り、帝京大学北門に向かって上り坂である。距離はたいしたことないのだが勾配がきつい。3枚あるフロントギヤをインナーに、リアは軽いほうから2枚目、時には一番軽いギヤにしてどうにかシッティングのまま上りきった。頂上から少し下るとおふろの王様多摩百草店の入口がある。
広い駐車場の先に建物が見える。バイク・自転車置き場は建物の右側に用意されている。
玄関を入り、下足箱に靴を入れる。花小金井店、東久留米店の下足箱は100円硬貨を使用するコインリターン式だが、多摩百草店ではコイン不要だ。
受付では会員カードとポイントカードを提示する。会員カードは持っていなくても差し支えないが、持っていれば入浴料などが割引になる。カード発行時に手数料として100円が必要だが年会費なし、有効期限なしなので入会して損はない。
受付ではバーコードが入ったリストバンドを渡される。このバーコードで個人を識別していて、食事やマッサージなどのサービスを利用すると料金がコンピュータで管理され、退館時にまとめて支払うというしくみになっている。このため、自動販売機やマッサージチェアを使用しないのであれば館内で財布を持ち歩く必要はない。
浴室は2階。階段は踏面がすべり止め加工を施した畳で、工夫されている。またエレベータも設置されている。階段を上り切って右が男湯、左が女湯で、それぞれ暖簾が掛かっている。
脱衣所はかなり広い。ロッカーは全部で255箱。001から順に番号が振られている。001~144および217~255は幅約30cm×高さ約50cmのもので、145~216までの72箱は幅約30cm×高さ約80cmの島ロッカーだ。ロッカー番号は指定されないので好きなロッカーを使用してよい。今回はこの島ロッカーを使用したがドイター・スーパーバイクとヘルメットを入れてもまだかなり余裕がある。備付品は浴用品等の自動販売機、ドライヤー(無料)×5、綿棒、ティッシュペーパーなど。珍しいものでは日焼けマシンが置かれていた。
露天部分を含む浴室はスーパー銭湯としては標準的な広さだ。露天風呂の一部には屋根が付いているので雨天でも楽しめる。
男湯には内湯・露天合わせて15種類の風呂がある。ひとつひとつ説明すると長くなりすぎるので名前だけ挙げておくと、(1)寝ころび湯、(2)湯座敷、(3)寝ころび処、(4)高濃度炭酸泉、(5)岩風呂(人工温泉)、(6)岩壷湯、(7)石風呂絹の湯、(8)リラクゼーションバス、(9)ジェットバス、(10)白湯、(11)不感温湯、(12)水風呂、(13)湯ったり腰掛、(14)漢方塩蒸風呂、(15)キングスサウナ。女湯はこれにストロングバスとスーパージェットバスを加えた17種類。
さらに出入り自由、時間無制限の岩盤浴もある。料金は入浴料とは別に、会員700円、一般750円。
カランは壁に13、その壁と背中合わせに11の計24。すべてにハンドシャワーが付いている。規模のわりには少ない気がするが、わたしが行ったときはすいていたので問題はなかった。シャワーブースは1つ。カランのそばにはもちろん私物棚がある。
湯温は内湯の白湯、露天の岩風呂、石風呂絹の湯が40°C、高濃度炭酸泉が38°C、不感温湯が34°Cであった。
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第1ステージの「ゆ処 神明湯」のところで「スーパー銭湯は非日常の場であり、街なかの銭湯は地元住人の生活の場である」というようなことを書いた。今回「おふろの王様 多摩百草店」に訪れ、その考えを強くした。
おふろの王様多摩百草店の施設、設備、サービスは素晴らしい。露天風呂からは大きな空が見え、サウナは20人は入れるほど広く、高温サウナの他にも50°Cほどのウェットサウナがある。これが会員なら平日650円で楽しめる。岩盤浴の追加料金700円(会員・平日)もリーズナブルだ。館内のスタッフは作務衣風のユニフォームを着用して雰囲気を醸し出している点も徹底している。食事処や寝転んで休む場所もあるので朝から晩まで丸一日ここで過ごすことだって可能だ。しかも今月の12日より、多摩センター駅および高幡不動駅からの無料送迎バスを毎日運行している。
このコストパフォーマンスは普通の銭湯(以下、単に「銭湯」という)では到底不可能だ。わたしはさまざまな風呂に寛ぎ、食事もし、満足して帰宅した。
だが気になることもある。それは客のマナーである。
たとえば桶には湯が入ったまま、椅子は引き出したままカランを離れるなんてことはおふろの王様多摩百草店に限らずスーパー銭湯では日常茶飯事で、ときには周囲に泡が飛び散ったままのこともある。こんなことは銭湯では見たことがない。
わたしはスーパー銭湯でマナーの良くない人が他の場所でもそうであるとは必ずしも思っていない。つまり銭湯でも同じことをするとは思っていない。日常を忘れさせリラックスさせるというスーパー銭湯の効果が強すぎるのか、きっと公共の場であるという意識が薄れてしまうのだろう。
わたしだってスーパー銭湯や銭湯で他のお客さんにいやな思いをさせているかもしれない。だが銭湯にいるときのほうが周囲に気を配る意識が強いということだけは確実に言える。地元の常連客を中心とした人間関係が形成されている銭湯では「みんなが利用する場所」という感覚が生まれやすく、そのような人間関係のないスーパー銭湯では他の客に無関心になりやすい。おそらくそういうことだと思う。
スーパー銭湯を開放的、個人主義的な空間と捉えると、銭湯は暗黙のルールでもありそうな(実際にあるかもしれない)閉鎖的、集団主義的な場に見える。しかしルール(銭湯独自の雰囲気と言い換えてもいい)を尊重すれば仲間として受け入れてもらえそうな懐の深さも銭湯は持っている。
銭湯がすべての点でスーパー銭湯に劣るとは思わないし、そもそも優劣を考えることがナンセンスなのかもしれないが、「家風呂以外での入浴」自体が非日常的なイベントならスーパー銭湯のほうが満足度が高いのは間違いない。これからもたまには行こうと思う。
おふろの王様 多摩百草店
東京都多摩市和田1352-1
042-311-2603
営業時間 9:00~25:00(最終受付24:00)
入浴料 平日大人650円(会員)、700円(一般)
土・日・祝祭日800円(会員)、850円(一般)
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