ただメタボ対策のためでなく-自転車で銭湯めぐり
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5月になり、ずいぶん暖かくなってきた。
4月中旬から下旬にかけて仕事の疲れやらストレスやらが溜まって、ゴールデンウィークはどんよりとした気分のまま家にこもっていたが、その甲斐(?)もあってかゴールデンウィーク明けは気力が少しだけ戻ってきた。
さて、5月9日(金)、ひと月ちょっとぶりの「ツール・ド・銭湯2014」第2湯は、渋谷区の「大黒湯」。「大黒マンション」の1階部分にあるマンション銭湯である。
最寄駅は、小田急線、東京メトロ千代田線の代々木上原。改札を出たらそのまままっすぐ駅ビル内を東口まで進む。東口を左に出て(坂を下る)、1つ目の角を右へ。少し進むと1階部分がガラス張りの建物(上原駅前商店街振興組合)が左手に見えてくるので、その手前の狭い路地を入る。
この路地を入る
さらに少し進めば下の写真の電光看板が見えてくる。東口を出てから2分ぐらいだ。
この電光看板から大黒湯の入口までは15メートルほどあるが、通路の両側に洗濯機と乾燥機がそれぞれ10台ほど並べられたコインランドリーになっている。そしてこの通路の壁には、さまざまなスポーツ選手や芸能人のサイン色紙や写真が所狭しと貼られている。
入口には牛乳石鹸の暖簾。右が女湯、左が男湯である。下足箱は比較的新しいもののようで、半透明の茶色いアクリル板のフタを小さなシリンダー錠で施錠する。タッチ式の自動ドアを入って右側のちょっと見えにくいところに小さなフロントがある。
フロントのおかみさんに料金を支払う。消費税が8%に上がって1か月になるが、料金は今のところ450円に据え置かれている。
Uターンして通路を進み、脱衣所へ。脱衣所内にもスポーツ選手や芸能人のサイン入り色紙がたくさん飾られている。外壁側に別室への出入口があるが(ドアはない)、この先はサウナ利用者専用スペースになっていて、一般客は立ち入ることができない。ちなみにサウナ料金は750円(入浴料込み)である。
ロッカーは浴室対面に3:4型が8列×2段、外壁側に縦長型が4列×2段の計24箱。新しめのロッカーユニットで、100円のコインリターン式である(施錠の際に100円硬貨を投入するが、解錠時に返却される)。この日は3:4型を使用したが、愛用のドイター・スーパーバイクは縦方向にわずかに曲げるようにすれば入った。
3:4型のロッカーユニットは、上2段がコインリターン式の箱であるが、3段目がコインリターン式ではない箱でカギが抜かれている(したがって使うことができない)。そして4段目以下は月極のようである。
脱衣所の主な備付品は、アナログ体重計、デジタル体重計、マッサージチェア、フットマッサージ機、ソファー、テーブル、壁掛けテレビ、牛乳の自販機(110円)など。ドライヤーは外壁側の洗面台の脇に1つ、そして脱衣所の対角線上のあたりにもう1つ。どちらも20円で3分間使用できる。
浴室への引き戸は、手を離すと自動で閉まる半自動ドア。浴室の間口は脱衣所と同じだが、奥行きは1.5倍ほどあるように見える。
金曜の夜19時少し過ぎの時点で相客は3人。ケロリン型の黄色無地の桶とプラスチック製角型の椅子を取ってカランへ。
カラン配置は外壁側から(4+4)+(4+4)+3。2つの島カランの上部にはアルミパイプでできた棚があって、小物などを置くことができるようになっている。各島カランの両端のカラン(計8か所)にはハンドシャワーが付いていて、真ん中の2つのカラン(計8か所)にはシャワーヘッドのみが付いている。
男女境壁のカランは、ついたてで仕切られていて、それぞれにハンドシャワーが付いている。実はカラン自体は4つあるのだが、脱衣所側のカランが壁に近すぎるため、その隣のカランとまとめて1人分のスペースとされているようだ。外壁側は3人分の立ちシャワーブース(カーテン付き)となっている。
浴槽は3つ。奥壁に沿って配置されていて、向かって右(男女境壁側)はミストサウナ室になっている。
まずは真ん中の浴槽へ。手すりで3人分に仕切られたジェット湯で、SUS水冷枕付き。壁には「ぬるい湯」のプレートが貼られている。向かって右端に金属製のかごが据え付けられていて、中には石のようなものが入っているが、これがラジウム原石と思われる。湯温計は42°Cを指しているが、それほど熱くはない。水流が当たると熱めに感じることを差し引いて39°Cぐらいではないだろうか。ジェット水流も心地よく、思わず唸ってしまいそうだった。
一旦カランに戻り、シャンプーなどをしてからミストサウナ室へ。このミストサウナは基本の入浴料金で利用できる。アルミの建具とおそらくアクリル製の "壁" で囲まれたこの部屋の中はミストが充満している。2人分ほどの大きさの深湯があるのでとりあえず浸かってみるとなんかピリピリというかビリビリする。壁を見ると「電気風呂」(わたしはこれが苦手)の文字、そして浴槽の中にはあの白い電極板が… 早々に浴槽から逃げ出したが、幸い電流はそれほど高くなく、電極板の位置も奥壁寄りのため、奥壁から離れたところで半身浴しているぶんにはほとんどビリビリしない。この浴槽にはさらに「あつい湯」のプレートと湯温計があり、40°Cを指している。湯温はだいたいそんなものだと思うが、湯気がこもって室温が高いためか、よくあたたまる。
再びカランに戻り、クールダウンを兼ねてしばしぼーっとする。わずか数分だが、このぼーっとしている間は仕事関係のクダラナイこと、メンドクサイことを忘れることができる。この時間を持つことが銭湯めぐりの醍醐味のひとつでもある。家の風呂では結局、日常から抜け出せないのだ。
ジェット湯で十分にあたたまってから残る浴槽、外壁側の水風呂へ。水風呂は、奥行方向(縦方向)に長い形状で3人なら余裕、4人でもなんとか入れる大きさ。奥壁に近いほうはバイブラになっていて、結構な勢いで泡が吹き上がっている。地下水を使用しているそうで、水温計は20°Cを指していた。冷たいが、身が引き締まる感じがいい。
帰り際、フロントは若旦那に代わっていた。
大黒湯は、マンション銭湯という構造上の制約があるのか、浴室の天井が低くていわゆる昔ながらの銭湯の風情には欠けるのだが、たくさんの "スター" のサイン色紙であったり、今はあまり見なくなったラジウム(ラドン)泉であったり、昭和50年代から平成初期の雰囲気が漂っているように思えた。
大黒湯 (渋谷9)
東京都渋谷区西原3-24-5
03-3485-1701
営業時間 16:00~25:30(日曜は13時から営業)
定休日 第1、第3水曜
サウナ 750円(入浴料金込み)
『1010』なし
4月中旬から下旬にかけて仕事の疲れやらストレスやらが溜まって、ゴールデンウィークはどんよりとした気分のまま家にこもっていたが、その甲斐(?)もあってかゴールデンウィーク明けは気力が少しだけ戻ってきた。
さて、5月9日(金)、ひと月ちょっとぶりの「ツール・ド・銭湯2014」第2湯は、渋谷区の「大黒湯」。「大黒マンション」の1階部分にあるマンション銭湯である。
最寄駅は、小田急線、東京メトロ千代田線の代々木上原。改札を出たらそのまままっすぐ駅ビル内を東口まで進む。東口を左に出て(坂を下る)、1つ目の角を右へ。少し進むと1階部分がガラス張りの建物(上原駅前商店街振興組合)が左手に見えてくるので、その手前の狭い路地を入る。
この路地を入る
さらに少し進めば下の写真の電光看板が見えてくる。東口を出てから2分ぐらいだ。
この電光看板から大黒湯の入口までは15メートルほどあるが、通路の両側に洗濯機と乾燥機がそれぞれ10台ほど並べられたコインランドリーになっている。そしてこの通路の壁には、さまざまなスポーツ選手や芸能人のサイン色紙や写真が所狭しと貼られている。
入口には牛乳石鹸の暖簾。右が女湯、左が男湯である。下足箱は比較的新しいもののようで、半透明の茶色いアクリル板のフタを小さなシリンダー錠で施錠する。タッチ式の自動ドアを入って右側のちょっと見えにくいところに小さなフロントがある。
フロントのおかみさんに料金を支払う。消費税が8%に上がって1か月になるが、料金は今のところ450円に据え置かれている。
Uターンして通路を進み、脱衣所へ。脱衣所内にもスポーツ選手や芸能人のサイン入り色紙がたくさん飾られている。外壁側に別室への出入口があるが(ドアはない)、この先はサウナ利用者専用スペースになっていて、一般客は立ち入ることができない。ちなみにサウナ料金は750円(入浴料込み)である。
ロッカーは浴室対面に3:4型が8列×2段、外壁側に縦長型が4列×2段の計24箱。新しめのロッカーユニットで、100円のコインリターン式である(施錠の際に100円硬貨を投入するが、解錠時に返却される)。この日は3:4型を使用したが、愛用のドイター・スーパーバイクは縦方向にわずかに曲げるようにすれば入った。
3:4型のロッカーユニットは、上2段がコインリターン式の箱であるが、3段目がコインリターン式ではない箱でカギが抜かれている(したがって使うことができない)。そして4段目以下は月極のようである。
脱衣所の主な備付品は、アナログ体重計、デジタル体重計、マッサージチェア、フットマッサージ機、ソファー、テーブル、壁掛けテレビ、牛乳の自販機(110円)など。ドライヤーは外壁側の洗面台の脇に1つ、そして脱衣所の対角線上のあたりにもう1つ。どちらも20円で3分間使用できる。
浴室への引き戸は、手を離すと自動で閉まる半自動ドア。浴室の間口は脱衣所と同じだが、奥行きは1.5倍ほどあるように見える。
金曜の夜19時少し過ぎの時点で相客は3人。ケロリン型の黄色無地の桶とプラスチック製角型の椅子を取ってカランへ。
カラン配置は外壁側から(4+4)+(4+4)+3。2つの島カランの上部にはアルミパイプでできた棚があって、小物などを置くことができるようになっている。各島カランの両端のカラン(計8か所)にはハンドシャワーが付いていて、真ん中の2つのカラン(計8か所)にはシャワーヘッドのみが付いている。
男女境壁のカランは、ついたてで仕切られていて、それぞれにハンドシャワーが付いている。実はカラン自体は4つあるのだが、脱衣所側のカランが壁に近すぎるため、その隣のカランとまとめて1人分のスペースとされているようだ。外壁側は3人分の立ちシャワーブース(カーテン付き)となっている。
浴槽は3つ。奥壁に沿って配置されていて、向かって右(男女境壁側)はミストサウナ室になっている。
まずは真ん中の浴槽へ。手すりで3人分に仕切られたジェット湯で、SUS水冷枕付き。壁には「ぬるい湯」のプレートが貼られている。向かって右端に金属製のかごが据え付けられていて、中には石のようなものが入っているが、これがラジウム原石と思われる。湯温計は42°Cを指しているが、それほど熱くはない。水流が当たると熱めに感じることを差し引いて39°Cぐらいではないだろうか。ジェット水流も心地よく、思わず唸ってしまいそうだった。
一旦カランに戻り、シャンプーなどをしてからミストサウナ室へ。このミストサウナは基本の入浴料金で利用できる。アルミの建具とおそらくアクリル製の "壁" で囲まれたこの部屋の中はミストが充満している。2人分ほどの大きさの深湯があるのでとりあえず浸かってみるとなんかピリピリというかビリビリする。壁を見ると「電気風呂」(わたしはこれが苦手)の文字、そして浴槽の中にはあの白い電極板が… 早々に浴槽から逃げ出したが、幸い電流はそれほど高くなく、電極板の位置も奥壁寄りのため、奥壁から離れたところで半身浴しているぶんにはほとんどビリビリしない。この浴槽にはさらに「あつい湯」のプレートと湯温計があり、40°Cを指している。湯温はだいたいそんなものだと思うが、湯気がこもって室温が高いためか、よくあたたまる。
再びカランに戻り、クールダウンを兼ねてしばしぼーっとする。わずか数分だが、このぼーっとしている間は仕事関係のクダラナイこと、メンドクサイことを忘れることができる。この時間を持つことが銭湯めぐりの醍醐味のひとつでもある。家の風呂では結局、日常から抜け出せないのだ。
ジェット湯で十分にあたたまってから残る浴槽、外壁側の水風呂へ。水風呂は、奥行方向(縦方向)に長い形状で3人なら余裕、4人でもなんとか入れる大きさ。奥壁に近いほうはバイブラになっていて、結構な勢いで泡が吹き上がっている。地下水を使用しているそうで、水温計は20°Cを指していた。冷たいが、身が引き締まる感じがいい。
帰り際、フロントは若旦那に代わっていた。
大黒湯は、マンション銭湯という構造上の制約があるのか、浴室の天井が低くていわゆる昔ながらの銭湯の風情には欠けるのだが、たくさんの "スター" のサイン色紙であったり、今はあまり見なくなったラジウム(ラドン)泉であったり、昭和50年代から平成初期の雰囲気が漂っているように思えた。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
大黒湯 (渋谷9)
東京都渋谷区西原3-24-5
03-3485-1701
営業時間 16:00~25:30(日曜は13時から営業)
定休日 第1、第3水曜
サウナ 750円(入浴料金込み)
『1010』なし
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