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ただメタボ対策のためでなく-自転車で銭湯めぐり
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2013年8月30日(金)、草津温泉を出たわたしは、2011年3月にオープンしたイオンモール甲府昭和に行き、店内を見物、買い物をして、山梨市へ向かった。

山梨市には昨年の9月に訪れ、正徳寺温泉 初花に入浴しているが、そのときに見た山や川の風景が強く印象に残っていたので東京に帰る前に見ていくことにした。そして、山梨市にも良さそうな温泉がたくさんあるので、そのうちのひとつに入っていくことにした。

山梨市駅周辺に到着したのは14時ごろ、まだ時間があるので自転車に乗り換え、駅周辺と笛吹川沿いをブラブラ。

山梨市駅前のぶどう棚とDAHONそろそろ食べ頃?


亀甲橋
亀甲橋

1時間ほど走りほどよく汗をかいたところで、今回の旅で最後の入浴先となる「はやぶさ温泉」に向かった。

はやぶさ温泉(山梨市)


「ツール・ド・銭湯2013」第9湯、はやぶさ温泉は、山梨市牧丘町隼(まきおかちょうはやぶさ)にある温泉施設である。「泉質のよいかけ流し温泉として結構有名」というのがわたしのなかでの認識である。最近ではJRのツアールートにも組み込まれているので、ご存知の方、行かれたことがある方も多いと思う。

はやぶさ温泉の外観は老舗旅館の趣である。木造二階建ての大きな建物で、前には日本様式の庭が設けられている。庭はきちんと手入れされていて、破風造りの屋根を備えた玄関先はきれいに清掃されている。

建物入口


玄関を入ると両側に下足箱がある。下足箱とはいっても普通の棚で、カギはかからない。広い玄関の先には帳場のような雰囲気のフロントがあり、おかみさんがおられる。フロントの前では地域の農作物や、さまざまな製品が販売されている。

フロントに向かうと、おかみさんが滞在時間と料金を示した“メニュー” を差し出した。わたしは2時間コースを申告し、500円を支払った。

ところで、脱衣所内にはカギのかかるロッカーはないので、貴重品は玄関左手およびフロント右手にある貴重品ボックスに入れておこう。

フロントの右を回り、大広間の前を通って廊下を左に曲がると脱衣所である。手前が男湯、奥が女湯だ。

脱衣所は10畳程度。浴室出入口の横に洗面所。その他の壁には脱衣棚。白いプラスチック製の脱衣カゴが洗面所脇に積んである。備付品はドライヤーとデジタル体重計だったと思う。

いよいよ浴室へ。浴室へのドアを開けると硫黄のにおいがする。浴室は間口3間、奥行5間ほど。脱衣所から見てすぐ右に飲泉所。右奥には露天風呂への出口、左に浴槽、手前の壁と右側の壁にカラン、という脱衣所同様シンプルなレイアウト。

カランはハンドシャワー付きの2ハンドル混合水栓(湯と水のハンドルが別々になっている混合水栓)で、シャワーとカランの切り替えをレバーで行うタイプである。とりあえず空いているカランに座り、丁寧に湯掛け、と思ったが、出てくるのは水。カランから出るのは源泉だが加温には時間がかかるらしい。しばらく出したままにしていればだんだんと暖かくなってくる。わたしとほぼ同時に入った男性にも同じことが起きていたらしく、彼はカランを変えたところで事情を悟ったようだ。

無事に湯掛けができたところで浴槽へ。内湯の浴槽は15人ぐらいが入れる大きさ。奥にある石造りのコイの口から大量の湯が吹き上がり、放物線を描いて1メートルほど先の湯面に飛び込み、その分の湯が浴槽からあふれ出ている。

湯は無色透明。ヌルスベというほどではないが、肌あたりは非常にやわらかい。硫黄のにおいと味がするが、個人的には薬とでも思わないと飲むのはきつい。湯温は体感で40~41°C、ぬるめの湯だ。太陽の下でひと汗かいた後にはちょうどよい。

ひととおりシャンプー等を済ませて(シャンプー等は用意されている)今度は露天風呂へ。浴室右奥の出入口から岩造りの階段を降りると岩風呂がある。大きさは内湯の半分ほど。屋根付きなので雨天でも大丈夫だ。湯温は内湯よりは低い。38~39°Cぐらいではないかと思う。

ここでも空を見ながら湯に浸かった。はやぶさ温泉があるのは市街地ではないが、すぐ近くを国道が通っているためか露天スペースの塀は高い。だが露天スペース自体が広めに取られているので開放感も高い。

しばらくしてから浴室に戻った。今回の旅行ですっかりクセになった水風呂はないので、カランから水を出して浴び、そしてまた湯に浸かりを2~3度繰り返してから脱衣所へ出た。

さざれ石
「君が代」に出てくる「さざれ石」

なかなか汗が引かないので、脱衣所の真ん前にある自販機でカフェオレを買って大広間に行き、扇風機の前に座って飲んだ。大広間の奥のほうから庭を見ると、庭はうっすらと着色した影絵のようだった。

石の表札
わかりにくいが、「はやぶさ温泉」の文字が刻まれている

さて、はやぶさ温泉についてちょっと気になったのは、脱衣所または浴室内に私物棚、あるいはその機能を果たすものがないことだ。はやぶさ温泉のカラン数は7と少なめなので、土日祝日など客数が多いときには、少々の混乱が生じるかもしれない。

東側の橋から


駐車場は建物から数十メートル離れたところにある。収容台数は30~40台ぐらいではないかと思う。

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

はやぶさ温泉
山梨県山梨市牧丘町隼818-1
0553-35-2611
営業時間 10:00~21:00
定休日 火曜日(祝日の場合は翌日休)
料金 500円(2時間)/1,000円(4時間)/1,400円(1日)

※詳細は、「はやぶさ温泉公式ホームページ」をご覧ください。

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