ただメタボ対策のためでなく-自転車で銭湯めぐり
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「ツール・ド・銭湯2009」第10ステージは6月3日(水)、武蔵野市の「元の湯」。JR中央線武蔵境駅北口の商店街「すきっぷ通り」を抜けたところの東西に走る広い道から路地を入ったところにある。駅からは0.3km、徒歩4分ぐらいだろうか。駅周辺は開発が進んでたいへん賑やかだが、このあたりは静かな住宅地で、古い木造アパートもあるどこか懐かしい風景だ。
そんな中でひときわ立派な破風造りの建物が元の湯である。
銭湯巡りを始める前は建築様式に興味はなかったし、「破風造り」という用語も知らなかったが、最近ではその美しさ、細工の見事さに見蕩れてしまうようになってしまった。
東京都浴場組合ホームページでは元の湯の営業は16時からとなっている。今回は少し早めに家を出て「すきっぷ通り」をぶらぶらしたが、時間が余ったので銭湯周辺を散策するつもりで元の湯へ向かうとすでに営業を開始していた。このとき15時55分であった。
庇には「健康ランド」と書かれた照明付き看板がある。「健康ランド」というのは一般には休憩室やサウナなどの近代的な設備を備えた日帰りまたは宿泊可能な入浴施設をいうものだと思うが、まあいいだろう。
暖簾の文字は「銭湯浪漫」
暖簾をくぐって中に入ると正面に鍵付きの箱が並んでいる。「靴を入れるには小さすぎるぞ」と思ったがこれは傘入れ。傘を箱の中に水平に差し込むようになっているのだが、このようなものは初めて見た。
下足箱は松竹錠、玄関の両サイドにちゃんとある。男湯は右側だ。下足箱の上を見ると「男湯」と書かれたホーロー板が付けられている。反対側を見ると「女湯」となっている(当たり前だ)。このホーロー板、作っているところはもうないであろう。
引き戸を開けると番台に女性が座っている。料金を支払い脱衣所を見ると「おお、広い」。10m四方ぐらいはあるだろう。外壁側は縁側のようになっており、庭が見える。この縁側はトイレへの通路であり、喫煙所にもなっている。
男女の境は大鏡で、その下にハンドドライヤーが1つ。主な設備は飲み物の冷蔵庫、アナログ体重計、洗面台、そしてぶらさがり健康器(懐かしい)。脱衣カゴと腰掛けもある。
ロッカーはSAKURA III、すべて3:4型で縦長型はない。3:4型(幅約30cm×縦約40cm)とはいっても実際の大きさは銭湯によって若干異なる。ここではドイター・スーパーバイクを少し曲げて押し込まなければならなかった。
浴室は間口が広い。島カランが2つ。壁と島カラン、島カラン同士の間隔は標準的。カラン配置は仕切り壁側より5+(5+5)+(5+5)+5。全箇所シャワーヘッド付き。仕切り壁側にシャワーブースが2か所。桶は色と形状は黄色ケロリンだが印刷されている文字は「元の湯」である。
浴槽は奥行きが2mほどの3槽式。向かって左、幅1mほどの槽は薬湯の深湯。この日はローズ&サンダルウッドで湯温は41°C。真ん中の槽は「座風呂」で、座ると腰から背中にかけて何本かのジェット水流が当たるようになっている。手すりによって2人分のスペースに仕切られている。
最も右の大きな槽は、左半分に「ミクロバイブラ」、右半分に「長寿の湯」という掲示がある。「ミクロバイブラ」は底から泡がぶくぶくと出てくるものだ。「長寿の湯」というのは浴槽右側の壁に小さな柵があって、その奥に置かれた緑色に妖しく照らされた石の上から湯が注がれるというもの。浴室内にはこの石についての説明がないのでどのようなものかはわからないが、御利益にあやかりたいと長湯してきた。湯温は38~39°C。サウナはない。
元の湯入口の両脇は長い塀が続いていて自転車を停める場所には困らない。スタンドレスでも大丈夫だ。
さて、東京都浴場組合ホームページでは所在地は武蔵野市境1-8-20となっているが、地図検索では元の湯近くの別の場所が出てくる。実際に行ってみるとわかるが、元の湯の住所は境1-10-2で、境1-8-20の場所にあるのは大きな家である。しかしこの家の前の広い敷地の一部が元の湯専用駐車場であることから、この家は元の湯オーナーの自宅と思われる。
元の湯の実際の住所は武蔵野市境1-10-2
脱衣所のロッカーは外壁側と島ロッカー1式、合わせて50箱ほどだったと思うがそのうちの結構な数にはカギが刺さっていない。つまり使用中の状態なのだが、このとき客は5~6人しかいなかった。どういうことだろうと思ったが、脱衣所内にある「ロッカーのカギを持ち帰らないでください」といった掲示から推察するに、ロッカーのカギをわざとかうっかりかは知らないが持ち帰る者がいて、元の湯としてはコスト的な理由でカギを作り直すことができないのではないだろうか。元の湯はもちろんだが利用客も困っているので、持ち帰った方はすみやかに返却していただきたい。
元の湯
東京都武蔵野市境1-8-20
0422-51-4430
営業時間 16:00~24:00
定休日 月曜
2012年3月追記
東京都浴場組合の廃業銭湯リストに、3月9日付けで元の湯が掲載されました。
元の湯は立派な破風造りが印象的な銭湯でした。あの昔ながらの雰囲気をもう味わうことができないのが残念です。
大きな地図で見る
そんな中でひときわ立派な破風造りの建物が元の湯である。
銭湯巡りを始める前は建築様式に興味はなかったし、「破風造り」という用語も知らなかったが、最近ではその美しさ、細工の見事さに見蕩れてしまうようになってしまった。
東京都浴場組合ホームページでは元の湯の営業は16時からとなっている。今回は少し早めに家を出て「すきっぷ通り」をぶらぶらしたが、時間が余ったので銭湯周辺を散策するつもりで元の湯へ向かうとすでに営業を開始していた。このとき15時55分であった。
庇には「健康ランド」と書かれた照明付き看板がある。「健康ランド」というのは一般には休憩室やサウナなどの近代的な設備を備えた日帰りまたは宿泊可能な入浴施設をいうものだと思うが、まあいいだろう。
暖簾の文字は「銭湯浪漫」
暖簾をくぐって中に入ると正面に鍵付きの箱が並んでいる。「靴を入れるには小さすぎるぞ」と思ったがこれは傘入れ。傘を箱の中に水平に差し込むようになっているのだが、このようなものは初めて見た。
下足箱は松竹錠、玄関の両サイドにちゃんとある。男湯は右側だ。下足箱の上を見ると「男湯」と書かれたホーロー板が付けられている。反対側を見ると「女湯」となっている(当たり前だ)。このホーロー板、作っているところはもうないであろう。
引き戸を開けると番台に女性が座っている。料金を支払い脱衣所を見ると「おお、広い」。10m四方ぐらいはあるだろう。外壁側は縁側のようになっており、庭が見える。この縁側はトイレへの通路であり、喫煙所にもなっている。
男女の境は大鏡で、その下にハンドドライヤーが1つ。主な設備は飲み物の冷蔵庫、アナログ体重計、洗面台、そしてぶらさがり健康器(懐かしい)。脱衣カゴと腰掛けもある。
ロッカーはSAKURA III、すべて3:4型で縦長型はない。3:4型(幅約30cm×縦約40cm)とはいっても実際の大きさは銭湯によって若干異なる。ここではドイター・スーパーバイクを少し曲げて押し込まなければならなかった。
浴室は間口が広い。島カランが2つ。壁と島カラン、島カラン同士の間隔は標準的。カラン配置は仕切り壁側より5+(5+5)+(5+5)+5。全箇所シャワーヘッド付き。仕切り壁側にシャワーブースが2か所。桶は色と形状は黄色ケロリンだが印刷されている文字は「元の湯」である。
浴槽は奥行きが2mほどの3槽式。向かって左、幅1mほどの槽は薬湯の深湯。この日はローズ&サンダルウッドで湯温は41°C。真ん中の槽は「座風呂」で、座ると腰から背中にかけて何本かのジェット水流が当たるようになっている。手すりによって2人分のスペースに仕切られている。
最も右の大きな槽は、左半分に「ミクロバイブラ」、右半分に「長寿の湯」という掲示がある。「ミクロバイブラ」は底から泡がぶくぶくと出てくるものだ。「長寿の湯」というのは浴槽右側の壁に小さな柵があって、その奥に置かれた緑色に妖しく照らされた石の上から湯が注がれるというもの。浴室内にはこの石についての説明がないのでどのようなものかはわからないが、御利益にあやかりたいと長湯してきた。湯温は38~39°C。サウナはない。
元の湯入口の両脇は長い塀が続いていて自転車を停める場所には困らない。スタンドレスでも大丈夫だ。
さて、東京都浴場組合ホームページでは所在地は武蔵野市境1-8-20となっているが、地図検索では元の湯近くの別の場所が出てくる。実際に行ってみるとわかるが、元の湯の住所は境1-10-2で、境1-8-20の場所にあるのは大きな家である。しかしこの家の前の広い敷地の一部が元の湯専用駐車場であることから、この家は元の湯オーナーの自宅と思われる。
元の湯の実際の住所は武蔵野市境1-10-2
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脱衣所のロッカーは外壁側と島ロッカー1式、合わせて50箱ほどだったと思うがそのうちの結構な数にはカギが刺さっていない。つまり使用中の状態なのだが、このとき客は5~6人しかいなかった。どういうことだろうと思ったが、脱衣所内にある「ロッカーのカギを持ち帰らないでください」といった掲示から推察するに、ロッカーのカギをわざとかうっかりかは知らないが持ち帰る者がいて、元の湯としてはコスト的な理由でカギを作り直すことができないのではないだろうか。元の湯はもちろんだが利用客も困っているので、持ち帰った方はすみやかに返却していただきたい。
元の湯
東京都武蔵野市境1-8-20
0422-51-4430
営業時間 16:00~24:00
定休日 月曜
2012年3月追記
東京都浴場組合の廃業銭湯リストに、3月9日付けで元の湯が掲載されました。
元の湯は立派な破風造りが印象的な銭湯でした。あの昔ながらの雰囲気をもう味わうことができないのが残念です。
大きな地図で見る
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