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ただメタボ対策のためでなく-自転車で銭湯めぐり
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「ツール・ド・銭湯2009」第16ステージは6月23日(火)、練馬区の「豊宏湯」(とよひろゆ)。西武池袋線石神井公園駅の南口から南西に伸びる商店街の末端のような場所にあり、東京都浴場組合のウェブサイトでは徒歩5分と紹介されている。まわりにはこれといって高い建物はないが、豊宏湯はこの商店街からちょっと引っ込んだ位置にあり、しかも周囲の建物にほとんどすき間なく囲まれているので見つけにくいかもしれない。

豊宏湯


建物は木造で左にコインランドリーが併設されている。暖簾は牛乳石鹸のものだがこの柄は初めて見るものだ。

暖簾は牛乳石鹸


豊宏湯が番台式であることはあらかじめ調べておいた。男湯は右側だ。「下足板がプラスチック製ということはそんなに古くないのかな」と思いつつ入口に向くと、「おっ」。手で開けることの多い番台前の扉がここは自動ドアだ。スイッチを押すタイプではなくセンサーによる自動式。改装して取り付けたものに違いない。

脱衣所は広く、床がピカピカだ。構造は男女の境が大鏡、反対側は縁側というスタンダードなもので、備付品はハンドドライヤー×2、アナログ体重計、古いマッサージチェア×1、木製のテーブルに椅子が4脚、浴用品と飲み物の販売ケース。テレビは無かったように思うが、テーブルにはマンガ雑誌が積まれていた。

ロッカーは番台の近くに4列×3段、外壁側に6列×3段、島ロッカーが6列×2段×2面の計54箱。すべて3:4タイプ。高さが少し低いのかドイター・スーパーバイクを入れるのにはちょっと苦労した。このほかに小さな月極めロッカーがいくつかあった。

浴室は島カランが2列ある間口の広い形状で、そのぶん壁の富士山もパノラミックだ。黄色ケロリンの桶、「п」形の小さな緑色の椅子はすっかりお馴染みのアイテムになった。

カラン配置は仕切り壁側より6+(5+6)+(6+5)+5。島カランのカラン数が対面同士で異なっているのは出入口側の1か所が塞がれているため。きっと浴室内が歩きにくくなるとか、そういう理由なのだと思う。シャワーブースは外壁側に1つある。

浴槽は3槽式。真ん中の浴槽に入ってみる。この浴槽、壁に向かって左側は何の仕掛けもないが右半分はバイブラになっている。大きな浴槽で5~6人がゆったり入れそうだ。湯温計は42°Cを指しているがそれよりは熱く感じる。まあ、わたしには適温だ。

同じく壁に向かって左の浴槽はジェット座風呂。パイプの手すりで2人分に区切られている。湯温計はないがこちらのほうが若干ぬるい。

反対の右側は深い浴槽の水風呂。豊宏湯にはサウナがない。しかしサウナはないが水風呂のある銭湯はいままでに行ったことがあるのでもはや驚かない。そしてこのような銭湯の湯は熱めである可能性が高い。熱めの湯で火照ったところを水風呂で冷やすというわけ。急冷するのが身体にいいかどうかは知らないが気持ちがいいのはたしかだ。使い方から考えると大きさは1人分か。湯温計(水温計と呼ぶべきか?)は18°Cを指していた。

駐輪場


駐車場はないが駐輪場は入口の前に写真のようなスペースがある。もし停める場所がなければ豊宏湯の入口右側にせり出している建物の壁に立てかけておいても大丈夫だろう。

毎週木曜休業


◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

豊宏湯は外観は古いが中に入ってしまうとそれを感じない。脱衣所も浴室も明るくてきれいなのだ。ガワは立派なのに中はそれほどでも…というのはどんなものにもありがちだが、豊宏湯はその逆。

暖簾をくぐって外に出て、もう一度建物を見てみた。ひっそりとしている。しかしそこにわたしは強い親しみを感じた。


豊宏湯
東京都練馬区石神井町3-14-8
03-3996-8650
営業時間 15:30~24:30
定休日 木曜


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