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ただメタボ対策のためでなく-自転車で銭湯めぐり
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「ツール・ド・銭湯2010」第23ステージは12月10日(金)、東京では今が最も日の入り時刻が早い時期である(ちなみに16時28分)。したがって、目的地の選択肢が最も少ない。

そんな時期でも条件に合うありがたい銭湯がある。東大和市の「富士見湯健康セントー」だ。この富士見湯健康セントー、開店時刻が13時である。自宅からの所要時間は1時間弱なので、日の入りが一番早い時期であってものんびり入浴して、十分明るいうちに帰って来られる。

富士見湯健康セントー


富士見湯健康セントーは、西武拝島線東大和市駅から徒歩10分ほどのところにある戸建銭湯である。東大和市駅から徒歩または自転車で行く場合は、BIG BOXの角を左に曲がってから2つ目の信号を右に。細い路地をしばらく進めば左手に見えてくる。

ごく周辺は住宅や個人商店などで囲まれているが、5分ほど歩けばダイエーとイトーヨーカドーが通りを挟んで並んでいて、日常生活には非常に便利そうな地域である。

富士見湯健康セントーの建物は薄いピンクのタイル張りの2階建て。入口の上の部分には緑色に赤で「富士見湯」の文字。その上にはネオン管が建物を囲むように取り付けられている。夜になればきれいで、一段と目立つに違いない。

入口


玄関を入ったところに掛けられている暖簾をくぐる。「整体 営業中」の案内板が立っている。「ここは整体もやっているのか」と感心しながら靴を脱ぐ。下足箱は木札のSAKURA G。自動ドアを入るとほぼ正面に2階へ上がる階段があり、左手にロビー、右手にフロント。

フロントの横には券売機が2台ある。この券売機で入浴券を買い、フロントに出す。フロントの前で男女は左右に別れる。男湯は右側。

脱衣所は10~12畳ぐらいだろうか。十分な広さだがマッサージチェアとか乗馬型フィットネス器具などの大物が置かれているのでそれほど広くは感じない。

主な備付品は洗面台2基、ドライヤー(20円)1台、デジタル体重計、冷水器。この冷水器は氷水を出すこともできる。

ロッカーは浴室対面の壁に9列×3段、その向かいに3列×3段。これらは100円硬貨を使用するコインリターン式で、幅、高さとも約40cmと通常のものより大きい。冬場は厚着になっているので大きさに余裕があるのは嬉しい。このほか、幅約30cm×高さ約40cmのロッカーも4列×3段ある。こちらはコインリターン式ではないので、100円硬貨の持ち合わせがなかった場合でもこれを使うことにすれば両替のためフロントに戻る手間が省ける。

浴室のドアを開けると黄色ケロリン桶が積まれている。椅子は丸型と、少し座面が高い角型の2種類がある。浴室は白タイル張りで、間口方向がとても広い。男女境壁の上は、幅はあまり大きくないが二段屋根になっていて、明かり取りの窓がある。

カラン配置は男女境壁に8、そのそばに(6+6)の島カラン、ずっと離れて外壁に8の計28、全箇所シャワーヘッド付き。外壁のカランには頭上にパイプ棚がある。シャワーブースは浴室入口のすぐ右に1か所。浴槽は内湯が3つ、露天が1つ、加えてサウナ、水風呂、そしてなんと岩盤浴!

では、それぞれの浴槽類を紹介していこう。まず男女境壁と奥壁が合わさるところに薬湯。深湯ではなく通常の深さで、大きさは3人分ほど。この日はヘルスビューティ(ヘルスケミカル)の「紫根」。濃い紫色の湯で湯温は40°C。

その隣が主浴槽。薬湯に接する側にはボディーマッサージとリラックスジェットの仕掛けがそれぞれ1人分。そのほかの部分は4人が足を伸ばして入れる大きさ。湯はわたし好みの熱め。湯温計は43°Cを指していた。

内湯の3つめはジャグジー。直径2.5メートルほどの円形浴槽で、譲り合えば(足を引っ込めれば)6人ぐらいは入れると思う。中心部の底からは泡が勢いよく出ていて、入浴剤が入っているのであろう、湯面には無数の泡が浮かんでいる。湯温計はないが、体感では薬湯と同程度の湯温であった。

露天スペースへは奥壁外壁寄りのドアから出られる。ドアの向こうには木が植えられていて、そばには3人掛けぐらいのベンチが3つ置かれている。露天スペースの壁には富士山のペンキ画が掛けられていて、「奥多摩」と記されていた。

細長い露天浴槽は岩風呂のような造りで、壁沿いの岩から湯が注がれている。6人ぐらいは入れる大きさで、湯温計は42°Cを指していた。この浴槽の中には珍しい装置が設置されている。「エリカフロー」という特殊な水流を発生させるもので、健康上の効果が期待できるのだとか。

住宅街の銭湯なので開放感はあまり望めないが、植えられている木をよく見ると、鳥の巣が2つある。たぶん野鳥が本当に作ったものだと思う。こうした自然を感じながら湯に浸かっていると気持ちが落ち着いてくる。

話は室内に戻って、サウナは脱衣所側の壁の外壁寄りの位置。扉のガラス越しにちらっと見た限りでは定員は5~6人。サウナ利用者にはバスタオルの入ったビニールバッグが貸し出されるようで、サウナ室のドア横のフックに掛かっていた。券売機のボタンによれば、サウナ料金は入浴料込みで850円。

水風呂はサウナ室の隣。2人なら同時に入ってもお互いにぶつかることはないだろう。水温計は21°Cを指していた。

最後に岩盤浴。一般の銭湯で岩盤浴設備を持っているところはほとんどないと思う。岩盤浴室は脱衣所の一角にあり、出入りも脱衣所から行う。内部を窺うことはできなかったが、間口や奥行から察するに広さは2~3人分だろう。料金は1,000円。確認してはいないのだが、たぶん入浴料込みだと思う。というのは、脱衣所内にあるホワイトボードには「サウナご利用の方は+500円」とあるので、入浴+サウナ+岩盤浴の料金は1,350円となり、この1,000円が入浴料込みでないとした場合の入浴+岩盤浴料金(1,450円)より安くなってしまうからである。

岩盤浴には60分の制限時間があるが、入浴の時間はこれには含まれない(上記ホワイトボードに明記されていた)ので長湯派の方も安心だ。

営業案内(クリックすると大きな画像が見られます)


上の写真の案内によれば、2階はレーザーカラオケを備えた36畳の大広間となっている。ビールなどの飲み物はもちろん、食事も提供しているらしいのだが、今回は立ち入らなかった。

ロビーにはテーブル、長椅子、大型テレビが置かれている。建物全体の大きさのわりにはこのテーブル周りのスペースはそんなに広くはないのだが、湯上りに汗を拭きつつ冷たいものを飲んだりするぶんには十分である。

富士見湯健康セントーにはさまざまな魅力があるようだ。それらは広い駐車場、趣ある露天風呂、サウナ、岩盤浴、2階の大広間などであるが、とりわけいくつかの温度に調整された湯と長い営業時間は特筆ものだ。

湯温の好みは人それぞれだが、低、中、高の3つを用意すればほとんどの人は満足するであろう。また、長い営業時間はさまざまな時間的ニーズに対応する。冬であっても暗くなる前に家に帰りたい人もいるだろうし、夕方に銭湯に来てその足で外食、あるいは帰宅して夕食、という人もいるだろうし、夜遅くなってから入浴したい、あるいは遅くなってからでないと入浴できないという人もいるだろう。

コンビニは24時間営業がほぼ当たり前になっているが、最近ではスーパーマーケットでも閉店時間が23時以降の店舗をよく見かけるようになってきた。人々の生活パターンが多様化したことで、深夜営業でもコストに見合った売り上げを期待できるということであろう。

家族経営、もっと言えば老夫婦による経営であるケースが多い銭湯の場合、営業時間を長くするのはとてもとても大変だと思うが、それをありがたいと思う客は少なくないのではあるまいか。

駐車場
このスペースの一部は隣の薬局専用であるので、どこからどこまでが富士見湯健康セントーのスペースなのかは不明。

駐車場は建物の右側に広いスペースがある。自転車は建物入口の左側などに置くことができる。

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

富士見湯健康セントー (東大和1番)
東京都東大和市南街6-1-25
042-567-1126
営業時間 13:00~24:00(土・日・祝日は12:00~24:00)
定休日 火曜(祝日の場合や月の最終火曜日は営業)

サウナ 850円(入浴料込み)

『1010』あり

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ここに記載されている内容は、浴場訪問時または記事投稿時に得た情報に基づいています。浴場の営業時間、定休日、設備など、現在のものと異なっている場合があります。
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